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Humility (謙遜)がリーダーにとって重要な理由:ハーバード・ビジネス・レビューの記事から学ぶ

 

Humilityとは?

 皆さんHumilityと聞くとどのような意味を想像されますか?

 私はHumanに互換が近いので、「人間味のある」というような意味だと最初思っていました。でも、辞書で調べると、「謙虚、謙遜、卑下」などと出てきます。手元の”Oxford Wordpower”という辞書では以下のように書かれていました。

 

 ”the quality of not thinking that you are better than other people" 

 

 英語の定義を読むと、日本語の謙虚や謙遜という言葉を使うより、「他者を対等な立場で考える」というほうが適切かもしれませんね。

 

 このHumilityについて面白い記事をHBR(ハーバードビジネスレビューで読みました。

hbr.org

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 Humilityと対比して書かれているのはArrogant(傲慢な)という単語です。ちなみに、Arrogantは同じく手元の”Oxford Wordpower"では”thinking that you are better and more important other people" と定義されています。まさにHumilityの対義語ですね。

 

 この記事では相手と対等目線で接することが必要なのに、なぜリーダーはそれができないのか、ということが書かれてありました。

なぜHumilityが重要なのか?

 でも、リーダーは組織のトップなのだから、対等な立場で接することが必要なんてないのでは?と思いませんか?実際、日本でもこの記事に書いてあるとおりリーダーは偉そうな人が多いですよね?

 

 それに対しての答えはこのセンテンスにある” a world filled with huge unnknowns (未知な部分が多い世界)"にあると思います。

 Indeed, humility in the service of ambisions is the most effective and sustainable mindset for leaders who aspire to do things in a world filled with huge unknowns. 

 

 現在の世界は技術の進歩やビジネスの環境が速くなり、いろいろなアイデアを試行錯誤しながらビジネスを拡大していく必要があります。こういう世の中では会社でリーダー一人が方針を立て、部下に実行してもらうという方法ではうまくいかないということです。

  筆者は以下の通り、もっとも優秀なリーダーは、自分がすべてのことを自覚し正しい人材からベストのアイデアを引き出すことが役割だと分かっています。それゆえ、Humilityが重要であり、Wall Street Journalが “The Best Bosses Are Humble Bosses (一番優れた上司は、謙虚なボスだ).”*HumbleはHumilityの形容詞です。という記事や、人事コンサル会社がHumilityを測るリーダーシップ評価を作成しようとしているということを紹介しています。

The most effective business leaders don’t pretend to have all the answers; the world is just too complicated for that. They understand that their job is to get the best ideas from the right people, whomever and wherever those people may be.

 

リーダーがHumilityを実践できないわけ

 ではなぜリーダーはHumilityを実践できないのか?その最大の理由はHumilityとAmbitionは同時に成り立たないと思っているからです。

 

 企業の上に立つ人は、それまで厳しい競争に勝ち抜いてきました。なのでどうしても「勝つか負けるか」のどちらかでしかないという思いが強いということです。実際エドガーシャインというリーダーシップ研究で有名なMITの教授が学生に尋ねたところ、リーダーのイメージは典型的な”know-it-all style of leadership(すべてを知り尽くしたリーダーシップ)”だったということです。

 

 しかし、この2つが両立しないわけではありません。IBMはその2つを兼ね備えた最も優れたリーダーシップの特徴を”Humbition(HumilityとAmbition)”と名付けました。

 

 実際私の経験上、優秀なリーダーは命令をするよりも、わからないことは素直にわからないと認めどのようなレベルにいる人にでもそのことに精通した人に素直に聞ける人のほうが多いと思います。逆に「自分は何でも知っている」オーラを醸し出し、傲慢な態度で接するリーダーは尊敬できないですし、強がっている感が否めません。

 

 今のアメリカの国のリーダーを見ると、リーダーにHumilityが重要視されるという記事は若干矛盾を感じますが。。😅