否定的なフィードバック(Feedback)を受けた時の対応方法:ハーバード・ビジネス・レビューの記事から学ぶ
否定的なフィードバック(Feedback)を受けた時の反応
前回のブログでは、否定的なフィードバックは役に立たないというハーバード・ビジネス・レビューの記事を紹介しました。
個人的には自分にとって耳の痛い、否定的なフィードバックも自分が気付かない改善点を知り、そこに対して対応することで成長してきたのではないかと思ってきています。
ただ、そういうフィードバックを聞くことが嬉しいか?といわれると正直そうではありません。多くの人は褒められるとうれしいけど、自分のマイナス面・改善点を人から指摘されるのはつらいものだと思います。
そこで、今回は、”13 ways We Justify, Rationalize, or Ignore Negative Feedback(私たちが否定的なフィードバックを正当化、合理化、無視する13の方法”という記事をご紹介します。サブタイトルにあるように否定的なフィードバックを自分の成長のために活用するためのコツも含まれています。
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筆者は、リーダーシップや組織についてのコンサルティングを行っているCEOで多くのリーダーにフィードバックを行っています。それでも、自分が否定的なフィードバックを受けると、色々な感情が走り、フィードバックを受けた相手を否定したり自分に自信がなくなったりするというのです。
この記事ではフィードバックを受けた時に以下のような感情や行動があったときには自分の中でエゴがあり、成長を阻害する要因になっているということです。
- Play Victim: “Yes, that’s true, but it’s not my fault.” (犠牲者ぶる:「それはそうだけど、私のせいではない」)
- Take Pride: “Yes, that’s true, but it’s a good thing.” (自慢する:「それはそうだけど、悪いことではない」)
- Minimize: “It’s really not such a big deal.” (重大なことだと思わない:「そんなに大したことではないけど」)
- Deny: “I don’t do that!” (否定する:「私はそんなことしていない!」)
- Avoid: “I don’t need this job!” (回避する:「私にはこんな仕事は必要ない!」)
- Blame: “The problem is the people around me. I hire badly.” (批判する:「問題は周囲の人間で、間違った人を採用してしまったんだ」)
- Counter: “There are lots of examples of me acting differently.” (反論する:「そうじゃないようにふるまっているときも多くあるけど。。」)
- Attack: “I may have done this (awful thing), but you did this (other awful thing).” (相手を攻撃する:「私も悪いけど、あなたにもこのような悪いところできていないところがありましたよね」)
- Negate: “You don’t really know anything about X.” (否定する:「あなたはXについて本当のことを知らない」)
- Deflect: “That’s not the real issue.” (問題を捻じ曲げる:「それは本当の問題ではない」)
- Invalidate: “I’ve asked others and nobody agrees with the feedback.” (違う事実を持ってくる:「ほかの人にも尋ねたけど、ほかの人からはそのようなフィードバックは聞かなかった」)
- Joke: “I never knew I was such a jerk.” (ジョークにする:「私がそんなに間抜けな人間だとは知らなかった」)
- Exaggerate: “This is terrible, I’m really awful.” (大げさに受け止める:「それはひどい。私は本当にダメな人間だ」)
うまく日本語に訳せない箇所があることをご了承いただきたいのですが、私個人的にも否定的なフィードバックを受けた時いくつかやっているな~と思います。私の場合、大げさかどうかわからないけど、否定的なフィードバックを受けた時「あ~自分はダメな人間だな(大げさに受け止める)」と思ったり、「それはたままそういうことがあっただけで(反論する)」とかが多いかもしれませんね。反省です😥
相手への返答する言葉で素直にそのフィードバックを受け取ることができる?
否定的なフィードバックを受けた時、何をしたらフィードバックを受け止め自分の成長につなげられるか?筆者は次のようにフィードバックをくれた人に返答することをアドバイスしています。
“I really appreciate you taking the time and the effort to tell me. Thank you.(お時間を取って、このようなフィードバックをしてくださったことに本当に感謝します。ありがとうございます。)”
日本語は私の訳なのでもっといい表現があるかもしれませんが、要は贈り物をもらった時に返答する言葉を相手に返すといいということなのです。そうすることで、今後もその相手からフィードバックをもらいやすくなるし(特にリーダーの場合は重要)、自分の中でもそのフィードバックを受け止めやすくなるというのです。
”Feedback is gift(フィードバックは贈り物である)” こういう気持ちでいると、オープンな気持ちでかつあまり自分を責めずにフィードバックを受け止められるかもしれませんね。
来週からその気持ちを忘れずに頑張りたいと思います!
記事から学ぶ役に立つビジネス英語
- blind spot(盲点):日本語でもそのままですが、何かこういう視点が欠けていたとかかけやすいというときにこの言葉を使うといいかと思います。記事では”Feedback often uncovers our blind spots.(フィードバックは私たちの気づかない点を気づかせてくれる)”というような使い方がされています。
- above(上記の):シンプルですが、その前に書いたことやリストを指すときに便利に使うことができます。逆に下記はbelowです。本文では紹介した13のフィードバックへの対応の後で”If you ever notice yourself saying, or thinking, any of the above, it’s a clear sign that your ego is getting in the way of an important learning. (自分で上記のようなことを自問自答したり考えているときは、あなたのエゴが重要な学びを邪魔している明確なサインだ)”と使われています。