日々学び、感謝し、成長する

データとハートを活かす人事を目指した成長奮闘記(?)です

人事分析の有効活用①:ハーバード・ビジネス・レビューの記事から学ぶ

昨今、どんな分野でもビッグデータやIoTなど、データ分析や活用が大流行しています。

 

それは、私の仕事分野であるHR(人事)でも同様です。

 

ただし、人事分野でのデータ活用というのはなかなか難しいです。第一感情的に「機械に人ごとを決めてほしくない」という思いが多数派を占めます(ちなみに、かのグーグルでも人事データ活用にはチャレンジがあったと人事データ部長が述べています。データを基にした採用基準なども触れられていてなかなか面白いので、ぜひ見て下さい(日本訳はありませんが。。)

youtu.be

 

そういう感情があることは理解しつつも、私はもっと人事分野にデータの視点を入れられないかと常に思っています。自分の経験上、客観的データで判断するのが難しいという前提があるからこそ、組織の判断がぶれるということを何度か経験してきたからです。

 

そういう中で"Better People Analytics(より良い人事データ分析)”というタイトルのHBR(ハーバードビジネスレビュー)の記事が雑誌に掲載されており、なかなか面白いアプローチだったので、紹介をしたいと思います。

hbr.org

*雑誌の定期購読者以外は3記事まで無料、その後は1記事につき9ドルかかります。

 

興味深いのは、通常考えられている個々人の人事データ分析ではなく、関係性を分析することにより、目的を達成を助長する人を見つけ出すことができるというのです。またこうした分析は、メールやチャット、ファイルの転送など既存のデジタル情報で可能だというのです。

 

以下が原文です。関係性の分析を”Relational Analytics”と筆者は読んでいます。

People’s interactions are the focus of an emerging discipline we call relational analytics. By incorporating it into their people analytics strategies, companies can better identify employees who are capable of helping them achieve their goals, whether for increased innovation, influence, or efficiency. Firms will also gain insight into which key players they can’t afford to lose and where silos exist in their organizations.

 

Fortunately, the raw material for relational analytics already exists in companies. It’s the data created by e-mail exchanges, chats, and file transfers—the digital exhaust of a company. By mining it, firms can build good relational analytics models.

 

会社の人間性に注目するのは面白いですよね。でも、実際には十数年の調査により、個人の属性とともに、社員同志の関係性が組織のパフォーマンスに影響するということが示されているということです。その際のカギは、どういうパターンがいい(悪い)パフォーマンスと結びついているかを知ることです(以下原文)。

 

Decades of research convincingly show that the relationships employees have with one another—together with their individual attributes—can explain their workplace performance. The key is finding “structural signatures”: patterns in the data that correlate to some form of good (or bad) performance.

 

その中で、パフォーマンスに影響する6つの属性を紹介していますので、その詳細は次回紹介します。