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正しい”楽観主義”を身に着けて仕事からもお金からも”ストレスフリー”に:ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)の記事から学ぶ

 

楽観主義になると経済的に豊かになる?

社会はどんどん豊かになっているのに現代はストレス社会だといいます。

 

日本でもストレスチェックが企業に4年前から導入されたりメンタル不調が問題になっていますが、アメリカも例外ではありません。アメリカのNational Insutitutes for Occupational Safety and Health (国立労働安全衛生研究所)の発表したレポートでは9割の人が人世代前よりもストレスにさらされていると感じ、4割の人が高いストレスレベルにあると答えています。

 

今回はそれに対する対抗手段(antidote)は楽観主義的な意識を持つ(optimistic mindset)だというハーバードビジネスレビュー(HBR)の記事を紹介したいと思います。

 

タイトルは"The Financial Upside of Being an Optinist (楽観主義でいることの経済的なメリット”です。hbr.org

*記事の購読は定期購読者以外は3本まで無料。その後は1記事当たり約9ドル課金されます。

 

まずは、タイトルにあるとおり楽観主義者の金銭的なメリットをあげてみましょう。

  • 大型出費のために貯蓄している割合は楽観主義者が90%に対し、悲観主義者は70%。
  • 緊急出費のための貯蓄がある割合が楽観主義者は70%に3分の2に対し、悲観主義者は50%。

これはなかなか面白い結果ですよね。楽観主義の人のほうが貯蓄をしないのかと思いきや、将来やいざというためにお金を別途蓄えているわけです。

 

実質的なお金よりも精神的なところでの違いはもっと大きいです。

  • お金に対するストレスを抱える日が楽観主義者は悲観主義者に対して毎年145日少ない。
  • 楽観主義者は悲観主義者に比べて仕事でのやる気が6倍、燃え尽き症候群になる確率が5分の1以下

その結果、昇進の確率も40%高く、営業でも60%近く悲観主義者よりも成績がいいというような調査結果もあります。

 

楽観主義=”人生はバラ色”と思うことではない

 「楽観主義」のプラス面がよく肯定されますが、「楽観主義」というのがどういうことなのかを正しくとらえることが重要だというのです。筆者は「現実に直面せず人生バラ色だ思うことではない」と述べています。

 

では、ストレスからもお金の心配からも抜け出せる「楽観主義」とはどういうことなのでしょうか。以下のように要約しています。

 

  • いいことが起こるという期待を持つこと(the expectation of good things to happen)
  • 特に困難な状況において態度や行動が重要だという信念を持つこと(the belief that behavior matters, especially in the face of challenges)

そのため合理的な楽観主義者は、現実を直視しつつ自分の行動によって状況が変えられるという考えを持ち続ける人だということなのです。

 

どうでしょうか?このような定義だと単に「良い方向に考える」という安直な楽観主義とは異なってきますよね。

 

この記事を聞いて、前の会社でのリーダー格の方がおっしゃっていた「悲観は感情、楽観は意思」という言葉を思い出しました。悲観的になるのは「自分ではどうしようもない」というどうにかすることを放棄することでそこから何ら解決策も生まれません。でも本当に楽観的になるためには自分で変えられる、変えていくという意思がなければできないのです。

 

 

楽観主義者になるための3つの行動

楽観主義者は生まれつきのものではなく筋肉のようなものなので鍛えることができるというのです。楽観主義になるための3つの行動を筆者の経験から述べています。

  • 上手くいっていることに目をむける(Focus on what’s working):朝スマホやPCを見る前に感謝したいことを3つとその理由を書くことを勧めています。実際この行動を2週間続けた年配の悲観主義者はより楽観主義になったそうです。
  • 進展に目を向け完璧主義にならない(Seek progress, not perfection):楽観主義において完璧主義は敵だということです。意味のある目標を立てその目 標に向かって必要なアクションを分解しましょう。「前に進んでいる」「前進している」と感じることで楽観主義につながる行動を続ける糧となります。
  • 他者と意味のあるつながりをする(Meaningfully connect with others):筆者の勧めは毎日違う人に自分の感謝の気持ちやその人を誉めるメールを書く時間を作ることです。そうすることでその相手も自分にとってもいい結果をもたらすからです。

ちなみにこの記事では筆者が開発したSuccess Scaleへのリンクがあり自分の行動や態度が楽観的かということを調べることができます(英語ですが、無料です)。

 

様々な質問への回答から①周りにいい影響を与える言動をしているか(Influential Expressiveness)、②仕事に対して楽観的か(Work Optimism)、③困難に対して適切な態度をとっているか(Positive Engagement)、④人の成功をサポートしているか(Support Provision)においてのスコアが出ますが、私は②が4段階中2であとは3だったのでどちらかというと楽観主義なのかもしれません。ただ結果よりも質問に答える中で自分の態度について考えさせられるものになっているので是非よければ受けてみてください。

 

正しい楽観主義を身に着けていい人生を送りたいですね!