オフィス環境に社員が望むものとは？：ハーバードビジネスレビューの記事から学ぶ

良いオフィス環境は何故必要？
社員がオフィス環境に求めるものとは？
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良いオフィス環境は何故必要？

他社を訪問する機会がある時、オフィスが明るくて使いやすそうであれば「いいな～」と思いませんか？

人事という仕事の関係上、それほど他社に行く機会はありませんが、自社でも海外の事務所に行ってデザインが凝っていたり、転職中に訪れた会社のオフィスが素敵な環境なら少し「ぐらっ」っときました。

実際オフィス環境の良しあしは社員、しいては従業員にどのような影響を与えるのでしょうか？また従業員はどのような環境を求めているのでしょうか？

それを調査した結果をまとめた記事がハーバードビジネスレビュー（HBR)の記事にありましたので今回はこの記事を紹介したいと思います。

タイトルは”Survey:What Employees Want Most from Their Workspaces (調査：社員は自分たちのオフィスに何を一番求めているのか）”です。

hbr.org

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調査は北米の1600人の社員に対する調査に基づいていますが、良いオフィス環境を整えることの重要性他の調査結果なども踏まえて紹介しています。

まず良いオフィス環境（＝自然光があたり、換気がよく、室温が適切）だと、年に4日も予期せぬ欠勤(病気休暇：absenteeism)を防げるというのです。確かに空気がよどんでいるとそれにより風邪もはやりやすくなりますし病気になりやすいかも。。日本でこの結果があてはまるかどうかはわかりませんが、一人あたりにつきオフィス環境で本当に4日の休みを取っているなら大きなことですよね。

また、オフィスの環境に満足している社員は16％生産性が高く、18%定着率も高く、競合に比べて30％以上自社を魅力的だと考えているという結果があります。オフィス環境は生産性にも影響し、かつ離職を防ぐ有効な手立てだということなんですね。実際筆者の調査でも3分の2の回答者が、健康や体に配慮した職場に変わりたい、逆に現状がそうであれば今の会社にまとどまりたいと答えています。

社員がオフィス環境に求めるものとは？

じゃあ社員は実際に何をオフィス環境に求めているのでしょうか。ベスト３は意外にもとてもシンプルです。

空気の質（Air quality)：1600人の回答者のうち58％がオフィス環境で一番重要なものだと答えています。約半数は空気が悪いと日中眠くなり、3分の1の回答者はその結果1時間程度の生産性が失われていると答えているのです。これはわかります。。空気が何となくよどんでいると眠くなったり、気になったりしますよね。あとエアコンが効きすぎて寒かったり、出勤した直後は暑すぎたり。。この調査でも自分のオフィス内の温度が最適に設定されていると答えたのは全体の3分の１しかいなかったそうです。
快適な光（Comfortable light) : 50%の社員が光・明るさが重要だと答えており、外の景色を見れるようにしてほしいと感じています。オフィスはブラインドやカーテンがかかっていて外が見えないことも多いですものね。。もちろん西日がきつい場合などには適宜ブラインドで調整したいのですが。。
自分だけのオフィス空間を持つ（Personalize their workplace) : 回答者の3分の1以上は電話の鳴る音やキーボードのタイプ音で集中することができないと答えています。特に最近は家だけでなくカフェでもどこでも自分だけの空間に入ることができる時代です（スマホやPC、快適なカフェのソファなどによって）。以前よりも個々のスペースを作ることが求められているんですね。

ちなみに、この調査結果では、健康な食事の提供（Healthy food options：26％）やフィットネス施設（Fitness facility：16％)はあまり上位には来ていません(あると羨ましいですが😅）。社員は見かけ上「すごい」と思うものよりも、空気や光、音といった基本的なところでの快適さを求めているようですね。