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データとハートを活かす人事を目指した成長奮闘記(?)です

ビジネスに好奇心(Curiosity)が必要な理由:ハーバード・ビジネス・レビューの記事から学ぶ

HBR(ハーバードビジネスレビュー)の購読者は2か月に1回、雑誌のHBRを郵送で受け取ります。

 

普段は、もっぱらHBRのオンラインの記事を読むのですが、雑誌が届いて読み出すと、やっぱり紙だと読みやすいし、書き込みもできるのでいいなと思います(ipadでもアプリをダウンロードして雑誌の形で読めますが、直に書き込みできるというのがいいですね)。

 

先々週届いた最新号(9月―10月版)の特集はCuriosity(好奇心)です。

Curiosityに関し、以下の3つの記事が載っています。

  1. The Business Case for Curiosity:「ビジネスと好奇心の関係」と訳すべきでしょうか。”Managing People(人材管理)”というカテゴリーの記事に分類されています。
  2. The Five DImensions of Curiosity:「好奇心の5つの側面」:”Psychology(心理学)”のカテゴリーに分類され、好奇心を5つの要素から定義づけています。
  3. From Curious to Competent:「好奇心を競争力に変える」:”Leadership Development(リーダー育成)”の分類で、好奇心は競争力と関係性があるという記事です

興味のある人はまずこちらを覗いてみてください(雑誌の紹介なので誰でも無料でアクセスできます。記事のアクセスはHBRのサイトで3本を超えると雑誌購読者以外は有料(9米ドル)です)

hbr.org

 

雑誌のいいところは大きな記事には”Idea in Brief”という短いまとめ”Problem(課題)”、”Why this matters(なぜそれが重要なのか)"、”The remedy(処方箋)" が記事の最初もしくは最後にあります。これが本当によくまとめられていて、時間がない、記事全体を読むのがしんどいというときにはこれだけを読んでも概要がわかります。

 

ちなみに1の”The Business Case for Curiosity"の要約はこんな感じです

  • Problem:Leaders say that they value employees who question or explore things, but research shows that they largely suppress curiosity, out of fear that it will increase risk and undermine efficiency.
  • Why this matters: Curiosity improves engagement and collaboration. Curious people make better choices, improve their company's perforamance, and help their company adopt to uncertain market conditions and external pressures.
  • The remedy: Leaders should encourage curiosity in themselves and others by making small changes to the design of their organization and the way they manage their employees. Five strategies can guide them.

簡単に訳すと、経営者たちは好奇心が重要と言いながらも、実際には好奇心を阻害しており、組織のやる気やチームワークを阻害している。対策としては、組織のデザイン変更や社員への向き合い方を少し変えることでリーダーと社員の好奇心を促進することが重要で、そのために5つの戦略があるということです。

 

さすがに5つの戦略は記事を読まないといけませんが、その5つの戦略もまず戦略があって詳細が書かれているので、その戦略を読むだけでも何が大事かがわかります。

 

このようにHBRのような質の良い記事を読むことで英語だけでなく、論理的に書く、物事を組み立てる方法も学ぶことができます。正直日本の雑誌には、根拠もなく人の興味をくすぐるような書き方のものが多く論理的な思考を身に着けるのにはなじむものが見受けられないような気がします。

 

最後に余談ですが、3つ目の記事”From Curious to Competent(好奇心を競争力に変える)”では、好奇心と競争力の相関関係を国別にも比較しており、日本はイギリスと並んで数少ない相関性のない国でした。日本は好奇心が高くても競争心は低くイギリスはその逆です。記事では"Cultural norms that prevent(Japan) or encourage (the UK) big job moves may be one reason (仕事上の大きな変化を阻害する(日本)、促進する(イギリス)国の文化が一つの理由かもしれない"と書いていますが、さていかに??