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”サプライズ(驚き)”を効果的に使おう:ハーバードビジネスレビューの記事から学ぶ

 

予期せぬサプライズは4段階で処理される

日々には予期しないことがいろいろと起こります(というより予期しないことだらけです😉)。

 

嬉しいサプライズだといいのですが、「(大阪弁で言うと)なんでやねん」という嬉しくないものも多いです。

 

例えばうまくやり取りをしていると思った相手から否定的なフィードバックを上司を通じてもらったり。

できるといっていたことを急にできないといわれたり。。

 

こういうサプライズはネガティブにとらえられがちですが、良い交渉ツールにも使えるのだという記事をハーバードビジネスレビュー(HBR)で見つけましたので紹介したいと思います。

 

タイトルは”When Surprise Is a Good Negotiation Tactic(サプライズがいい交渉術となる時)”です。

hbr.org

  *記事の購読は定期購読者以外は3本まで無料。その後は1記事当たり約9ドル課金されます。

 

まず、知っておくべきなのは、予期せぬサプライズがあった時、Freeze(固まる)、Find(見つける)、Shift(移行する)、Share(共有する)4段階の状況を経て処理をされるということです。 

 

  • Freeze(固まる):予期せぬことがあると固まるというのは経験上知られているのではないでしょうか?実際脳の動きを見ると他の認知機能がすべてストップしてこの予期せぬ出来事だけに集中するようになっているそうです。
  • Find(見つける):見つけるのはその出来事に対する説明です。その予期せぬ出来事の説明を求めようとします。
  • Shift(移行する):その説明がつくと、次は感情や視点がそのサプライズによって移行することになります。例えばその驚きによってXと思っていたことがYだという今までと違う事実を認識するということですね。実際に厄介なのが感情です。脳科学者によるとサプライズというのは約400%も感情を高めてしまうのです(なので、サプライズの時には感情の爆発度が高くなるんですね)
  • Share(共有する):最後にこうしたサプライズを合理化したり、感情的な負担を減らすために、サプライズを他人に共有します。このプロセスは意味付け(Sense Making)といわれています。

予期せぬサプライズを効果的に使う3つの方法

 このように、サプライズを受けた時に人は複雑な処理をしているんですね。。こうした予期せぬサプライズに対してはまず「予期しないことは起こるものだという心構えをもつ」ことでサプライズにおける脳や感情の負荷をやわらげたり、ネガティブな状況をポジティブに変えうる方向にもっていくことができるといいます。

 

それに加えて筆者は交渉においてポジティブなサプライズを生む3つのスキルを紹介しています。

 

  1. 質問をする(Q-Step):上記で書いた通り、予期せぬ出来事があると人はそうなんだと結論に移行します。ただし交渉が上手い人はここですぐに結論に移行するのではなく、質問をして相手の意図を理解するのです。ある調査によると交渉のエキスパートは平均的なカウンターパートに比べ2倍以上の質問をするそうです。
  2. 「~ならば、”Yes”という」(Say "Yes, if”):交渉事ではよく”Yes, and(はい、そして)”と、相手の言うことを肯定しつつ自分の条件を付加するというやり方がよく言われますが難しい局面ではあまり現実ではないというのです。むしろ条件を提示して交渉相手とともに新しい条件や解決方法を見出す方が効果的だといいます。
  3. サプライズを演出する(Engineer surprise):上の2つは予期せぬ出来事が起こった時への対処法ですが、3つ目は積極的にサプライズを利用しましょうということです。いいサプライズがあると、雰囲気や交渉の段階や結果、相手との交渉にいい影響を与えることができます。例えばこの記事では騒音に文句を言ってきた隣人に、好きな作曲家を尋ね、その作曲家の曲を演奏することでいい関係を築くことができたというエピソードを紹介しています。悪い状況をいいサプライズで好転させましょうという例ですね。

この記事を読んで

今年の6月に”Search Inside Yourself”というグーグル生まれのマインドフルネスの2日間の講習に参加して以来、平日には10分間瞑想をしています。目的は自分の意識の集中力を付けること、そして、いろいろ思い浮かんでくる感情をすぐに手放すこと。あと、呼吸を普段から意識し、何か自分に不愉快なことがあってもまずは一呼吸することにしました。そうすることで、いやなサプライズがあっても感情を爆発させるということがなくなりました。

 

この記事を読んで「感情のままに自分の状況を移すのではなく、立ち止まって相手の意図をきちんと確認することが重要なのだ」ということを改めて認識しました。そのために、瞑想や呼吸というものはとても役に立つものなのですね。

 

まだまだポジティブに使えるというところまでいきませんが、マインドフルネスを鍛えいろいろなチャレンジを乗り越えていきたいと思います。

mindful-leadership.jp